Actions 01 冒険の方程式
晴れ渡ったあおいあおい空が清々しいある日のことです。

少年がひとり、空を見上げて「いー天気だなー」なんて考えながらのんびりと歩いていました。その行く先に、突然立ち塞がる人影ふたつ。

「ナリモリのツナってのはお前だなっ!?」
「お前の快進撃もここまでだっ!!」
「はっ?!え、あのっ」
『なんだてめぇら邪魔だ! 果てやがれェェーーーっ!!!』

どっかーーーーーーーん☆

盛大な爆発音が響き、青空にもうもうと灰色の煙が立ち上りました。

煙が晴れたときそこにいたのは頭を抱えて絶叫する少年と、ぷすぷす小さく煙を出しながら地面にねっころがっている男がふたり。それから少年の隣りにヒットマンが一匹。

「ああああああああっ?!いきなり何てことするんだよゴクデラくんっ」
『何ってやだなぁ十代目。大丈夫です!あなたの道先を塞ぐなんてふてぇ野郎はこの俺が全部吹っ飛ばして見せますから!』

主人の問いかけに、にかっと牙を見せて笑うのはゴクデラと呼ばれた銀灰色の毛並みのヒットマン。『褒めてください!』とわんばかりにしっぽを元気よく左右に振りその瞳はきらきらと輝いています。
反対に十代目と呼ばれた少年はがっくりと肩を落とし溜め息を吐き出しました。それは、
いやいやいや、何いってんのぉ!そもそも人ふっとばしちゃ駄目だって何度も言ってるじゃんかっていうか何が大丈夫?!会話がかみ合ってないよオレにゴクデラ君の言葉が分かっても話し通じねぇんじゃ意味無くない!?しかもなに勝手にボールから出てきてるのさ!…いやまあいつものことだけども。はあ。
……という少年の様々な想いが込められた重い溜め息でした。(「ちょ、さむっ!親父ギャグ寒いから!!」ナレーションにツッコミを入れる少年、ある意味すごい才能ですね。「ほっとけーーー!」

『十代目ー?どうしたんですか溜め息なんて吐いて…ハッ!もしや何処かお具合が悪いんすか!?』
「いや大丈夫だよゴクデラ君……あのさ、人に向けて攻撃するのはやめようね?」

心配してくるゴクデラに一応これだけは言っておこうともう何度も何度も何度も(以下略)言ってきたことを今日もまた口に出します。

『でもさー、こいつらツナのこと待ち伏せしてたっぽいし、バトル仕掛けるつもりできたんじゃないかー?』
『そうっす!十代目の名声を羨んで襲撃を仕掛けに来たに違いねぇ。やられる前にこっちからやっちまうのが一番ですよ!』
「えぇ?!そんな物騒な!…でもまあヤマモトの言うとおり確かに挑戦者かも?でももしそーだとしても……ってヤマモト!?」
『よ!』

ナチュラルに返事を返してから、いつの間にか会話に加わっていた新たな声に遅れて驚く少年の頭上に一本のバットを背負った鳥型ヒットマンの姿がありました。
青い翼のこのヒットマンの名をヤマモトといい、彼もゴクデラと同じく少年の手持ちです。
そして、彼らの主人である少年の名はツナことツナヨシ。ナミモリタウン出身のトレーナーです。
彼がヒットマン達に出会ってから数ヶ月。いまではツナヨシ少年の名は、業界一の博士からの信頼も厚く、若くしてあちこちのジムを勝ち進んでいる実力者としてたいへん有名です。
しかしそのため近頃では、ツナヨシ少年に勝って名を上げようと挑んでくる挑戦者が現れるようになってきていました。

「おかえりヤマモト。」
『ただいま〜!な、ツナ!言ったとおりだろ?でっかい音でゴクデラの花火が鳴ってっからツナの居場所すぐわかんの。』
 便利だよな〜あはは。

『花火じゃねぇっつってんだろーが!野球バカ!!』と叫ぶゴクデラの言葉を聞いているのかいないのか、さわやかに笑いながらヤマモトは主人の隣り(ゴクデラとは反対の方)に降り立ちました。
ツナヨシ少年はヤマモトの言葉に曖昧な笑みで答えます。
実は、用事があってひとり別行動を取りたいというヤマモトと待ち合わせ場所を決めた別れ際に、 『でも待ち合わせなんかしなくても、きっとゴクデラの花火があがってるとこ捜せば一発だぜ?』と冗談のような予言を言われていたのでした。
まさにそのとおりになってしまったことにヤマモトをすごいと思えばいいのか、それともに事ある毎に何でも爆発させるゴクデラの行動に呆れるべきなのか…
ともかくツナヨシ少年の心情としては

(まぁ、とりあえず街中じゃなかっただけよかったよね。)

というもの。
それほどゴクデラの爆発騒動は彼らの間では日常的になってしまっているのでした。
日常平和な日々
7月中にUPできてよかった!(←もう31日/しかも企画始めたのは6月です、空さん)
…だれか管理人にインドメタシンをください orz(※インドメタシン:「すばやさ」の基礎を上げるアイテム@Pokemon)

ヒバリさんやムックーの話も書きたいのでそのうち出会い編とか書きます。(いつになるか分かれないけど←おい