音
ぼくの世界は、うるさいくらいの音で満ちている。
あふれんばかりの音の群に呑まれて、目が回りそうになる。
足下もおぼつかない。
四方八方からの音の大襲来で、
前も後ろも右も左も上も下も すべてが不明確になっていく。
ああ、 「自分」という音がわからなくなる。
多種多様な(良くいえば個性的、悪くいうなら統一性のない)音達が
各々 自己主張を繰り広げる中で、
だけど ぼくは 「自分」という音をきちんと主張できているだろうか?
取り囲む音の奔流に呑み込まれて 矮小な「本音」は掻き消されてしまったみたい。
激しい流れのその下の、静かで寂しい奥底に深く沈んで
身を縮め 耳を塞いで 震えている ぼく。
だけど だけれど
やがて 聴こえてきた ちいさな音色に
そうして やっと 「自分」という音を おもいだせたよ。
+ + + + + + + + + + + + + + + + + +
落ちるとこまで落ちてみてやっと気付けるものもあるみたい。
あとは目指すところまで浮かんでいくチカラをみつけなくちゃ!
後ろ向きなのか前向きなのか書いてる本人もよくわかってません。。。
(update:2006.08.16)
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