標的238 「変化」
調理場で食事の用意をしていたハルは声を掛けられて明るい笑顔で振り返ります。
そこにいたのはツナ。「話が…ある…」固い笑顔でそう告げるツナにハルの表情からも笑顔が消えます。
京子に話したことと同じことをハルにも語るツナの話をハルは静かに聞いていましたが、全てを話し終えたツナが声をかけても固まってしまったように無反応。
もう一度ツナが声をかけるとハルは、はっとした後、
「は…はい!!大丈夫ですよ!! 話してくれてありがとうございます!!」
と笑顔を返します。
しかしツナにはハルが無理に明るく振る舞っていることが見抜けました。
自分のために時間を割かせてすまない、修行に戻ってくれとすすめるハル。
そんなハルに対してツナは、「全然大丈夫じゃないじゃん…」と心配しますが、それでもなお明るく振る舞ってみせるハルの気遣いに引き下がり、最後に食事作りへの感謝を告げて立ち去ります。
そしてツナを見送ったあとで気が抜けたように座り込み、息をはくハル。
そんなハルに、2人の様子を見守っていたらしいビアンキが声を掛けます。
「ツナを困らせまいとよく我慢したわね」
「………………すごく…………ショックです……」
教えてもらった事実の想像以上の大変さに…そして何よりそれを知らずにいた自分の能天気ぶりが悔しいと言って、ツナには見せられなかった涙を流すハル。
「ハルはがんばってるわ」
そう言ってそっと抱きしめて慰めてくれるビアンキの胸のなかで、ハルは思いきり泣くのでした。
いじらしい!その笑顔と涙がいじらしいよ!(泣)
本当は全然大丈夫じゃなくても、ツナ達の支えになりたいからこそ真実を知りたがったんだから、絶対にツナの前では泣けない、泣かない。
そう思って精一杯元気に振る舞ったんだろうなぁ…本当に強い良い子です!
同じようにツナから話を聞いて、ハルと京子ちゃんの反応の差に京子ちゃんよりハルのほうが弱いような印象も受けがちですが、でもこれは、2人の体験の違いもあるんじゃないかなぁと思います。
もともと京子ちゃんは、入れ替わり直後に襲われたり記憶の混乱をおこしたり…という体験を乗り越えているので、事実を知らないまでも、ある程度状況の危険さやツナの大変さを感じていた部分があったと思うんですよね。
でも、ハルは入れ替わり直後も状況をわからないまま気絶してるし、あまり直接危険な目にあっていなかったわけです。
だから、どんな真実でも知りたいという心構えはできていても、やっぱり京子ちゃんよりハルのほうが衝撃が大きくなっちゃったんじゃないなぁ…。
それでもツナには涙を見せまいと精一杯頑張ったハルと、瞳を潤ませながらも涙を溢すことなく笑顔で聴き切った京子ちゃんは、だからどっちがどっちかより上とかなく、同じくらい心の強くて優しくいい子だという結論です!
そして、そんな京子ちゃんの涙もハルの空元気もちゃんと気づいてあげちゃえる、そっとしておいてあげちゃえるツっ君に惚れ直す以外にないという話でした!(あれ?!そんな話だったっけコレ?)
あきそらは先週のツナは京子ちゃんの潤んだ瞳の理由を察していながらに、夕陽のせいということにしておいたんだと信じています。
ツナって、未来編でかなりそういう面に磨きがかかりましたよね。すごく大人になった。嬉しいようなさびしいようなかんじですがとりあえず惚れ直します!←
食堂を離れたツナは、京子とハルに真実を話したことを報告するため仲間達のもとへ向かっていました。
妹の京子を巻き込むことを激しく反対していた了平の怒りを懸念しながら、皆が集まる作戦室にたどり着いたところ、ちょうど修行の進み具合を確認しにディーノも来ていました。
京子からヒントをもらったおかげで少し匣のことがわかってきた、多分もう暴れはしないだろう…というツナの言葉に、喜色を浮かべる面々。
…とそこに突如何処からともなく聞こえてきた『ラン♪』という声。
次いでラン♪ラン♪と繰り返されるリズミカルな音にあわせてスクリーンにも円い顔のようなイラストの映像が流れだします。
何だと訊ねるツナに、何者かに回線をジャックされていると返すジャンニーニ。
その間にも放送は続き…やがてランランランランラーン、ビャクラン♪とスクリーンにSD仕様な白蘭が現れます!
それに驚いている暇もなく、更にそのコミカルな映像は砕けるように別の映像にかわり、今度は本物の白蘭が映し出されます。
大きなパフェを頬張りながら「どお?面白かったかい?」と笑い、退屈だから遊びに来たと嘯く白蘭。
しかしその本当の目的はチョイスに関する新たな情報でした。
6日後の正午、並盛神社に集合。仲間は過去から来た者も含め全員を連れてくるようにといいます。
“全員”と聞いて京子やハルまで連れてこいというのかと騒然となるツナ達に、しかし白蘭は「そこに意味があるんじゃないか」と言い、もし過去から来た者全員で来なければ失格とすると言って一方的に通信を切ってしまいます。
どーお!僕かわいいでしょ!と言わんばかりのSDキャラとかランランビャクラン♪とか…白蘭の茶目っ気たっぷりさを現してて面白いです。
てか、ここに正ちゃんがいないのがとっても残念です。
白蘭のこの所業に対する正ちゃんの反応がみたかった…
またこのひとはぁ〜と呆れたような困ったような顔をするか、うちの子がすみません!とばかりに居たたまれない顔をするか…どっちかだとおもうんですよ!(どんなイメージ)
…が、しかし。
ツナ達が決戦に向けて必死なことをわかってる上で、急に回線ジャックしてみたりこんなお遊び映像を流してみたりわざわざ情報を小出しにしてみたり…ツナ達に対する精神的ゆさぶりをかけて楽しんでるんじゃないかと思うと……面白いと思う反面、コワ〜くもあります…(´Д`|||)
君達は僕の手のひらの上で転がされてるだけなんだよ〜的な性格の悪さがね、笑顔の裏にはありそうなのですよ…。
しかも「過去から来た者全員」参加に意味があるってのはツナ達への嫌がらせか、例のボンゴレ狩りの一環か、あるいは本当に何か重要な意味があることなのか…どこまでも腹の内が読めません;
…この人と10年近い付き合いだった正一が胃痛持ちなのはさもありなん(苦笑)
さて、一方的に告げられた内容に、あまりのことに唖然とするツナ。
「そんな…京子ちゃん達を戦闘の真っ只中へ!?」
「こりゃ秘密どうこうって話じゃなくなってきたぜ」
「そう思うとツナが今の状況を全て説明したのは正解だったかもな」
山本に継いで告げられたリボーンの言葉に、まだツナが話してしまったことを知らなかった獄寺・山本・了平の3人は驚いてツナを振り返ります。
独断で話してしまったことを謝り、自分の思いを説明しようとするツナを、しかし了平が途中で遮ります。
右手を壁にめり込ませて全身を怒りに震わせながら京子はどうなったと聞く了平。
ちゃんときいてくれたとのツナの答えと、この状況では遅かれ早かれ話すしかなったのだからツナの判断は間違っていなかっただろうという冷静なディーノ言葉に諌められ、了平は押し黙るのでした。
気まずい空気のなか、それにしても白蘭はどうやって回線に入りこんだんだ?というリボーンの疑問に、別のところから返事が。
「セキュリティがザルなんだぁ アマチュア共がぁ」
そう言って戸口に佇むのはスクアーロ。
…なるほど、跳ね馬、二代目剣帝…と無断で侵入されてしまってるあたり確かにセキュリティ弱(黙れ)
彼の手には1mちょっとくらいのマグロがまる一匹…土産だといってディーノに渡します。
なぜマグロかと疑問に思いつつ、あらためてスクアーロに話しかけるディーノ。
「遅かったなスクアーロ。生徒がお待ちかねだぜ」
しかしスクアーロはディーノに目もくれず、一直線に山本の前へと向かってきます。
そんなスクアーロにもしかしてオレの修行の家庭教師って…と自分を指差し笑う山本に……しかし、スクアーロは無言のままその顔を思いっきり殴り付る!
更に次々と繰り出される攻撃。バキッ、ゴキャッ、という耳障りな音が鳴り響き…山本の歯が抜け、飛び出すほどの凄まじさです。
ぼたぼたと血を流しぐったりと動かない山本を抱えあげ「このカスはあずかっていくぞぉ」と言うスクアーロ。
ツナは止めようとしますが、ディーノにスクアーロに任せろと制されてしまい、山本は、点々と血痕だけを残してスクアーロと共に姿を消すのでした。
ディーノに止められてしまい見送ったものの、スクアーロの暴力的なやり方に眉をひそめるツナに声をかける了平。
振り返った直後、ツナの顔面にはボクサーの強力な拳が見舞われます!
吹っ飛び倒れるツナ。ディーノ達が突然何をするのかと驚く中、了平は言います。
「やはり京子を巻き込んだことは許せん……だがオレも男だ… この一発で次に進むことにする!!」
そんな了平の理屈など関係ないとばかりに獄寺が怒りだし、その日はみんなの溜まっていたモヤモヤが一気に吹き出したようなひどい1日になったとか。
しかし、この日を切っ掛けに変わりはじめる――自分のすべきことをし、それが一つの方向に噛み合っていく――決戦の日を迎える頃には修行は完璧に仕上がるのでした!
二代目剣帝による教育的指導(過度)来る!!
やると思ってたけど…思ってたけども予想以上にすさまじい!
問答無用のうえ、一発で済まないところがヴァリアー流…ボスの家庭内暴力が染み着いてるからね(←え?)(てか、一発目って左手…剣で殴ったの?殴…斬?…み、みねうち?;;)
そして飛び散る臼歯!(笑)かつて獄寺にやったことが今度は山本自身にふりかかってしまいました!
歯抜けは青春!殴ってチャラにするのが漢の友情!!…なの、か…?(了平もツナなぐりましたしねぇ…一発で清算するのが極限に了平らしい。/しかし、ボクサーの拳…特に体育館すら素手で破壊できる拳は危険ですよ…!ヒィーッ!!)
でも、いつもは大きな声で叫ぶスクアーロが、今回ほぼ静か、特に山本への制裁中ずっと無言で…、彼が本気で怒っている証拠なのかもしれないと思いました。
そんなバイオレンスな家庭教師・スクアーロですが、一方で他所にお邪魔する際は土産を忘れないおかあさんっぷりも発揮しております。おかんスク大好き!
その立派なマグロ…ハイジャック相乗りさせて貰った漁船のおじさん達からいただいたの?…それとも日本につくまでの道中に自力で釣ったのか?!(笑)
そしてあっさり修行期間をすっ飛ばして決戦の日…
ええ!?ちょ、ディーノさん結局カテキョらしいことしてな…ゲホンゴホンッ
…いや…でも…だって本気で初日の指示だしと様子見に来るしかしてな(強制終了)
えと、その…いや、うん………なんでもないです…やっぱりあんまりやくにたたないとかなんてぜんぜんオモッテナイヨ
ランボ、了平、クローム、獄寺、ツナの5名は無事ボンゴレ匣開匣の模様ですね…ところで山本と雲雀さんは?
開匣した匣を優しく、かつ、優雅に!艶然と!見つめて微笑するツナ様にほぎゃー!!となりつつもそれが気になってたまりません!
ら、来週こそご登場されますよね?!(ソワソワ)