標的224 「XANXUS VS. Rasiel」
ジル達が去った森の中、放置されたベルとフランの死体。
誰も居なくなったその場で、やがてその体はサァー…と霧となって散り、少し離れた地面の中からズボッとふたつの影が出てきました。
ベルとフランです。土と枯れ葉まみれながらも無事な2人。
ジルのコウモリの攻撃にやられた2人の姿はフランの霧の幻覚だったのです。
しかし、ジルの嵐コウモリの攻撃を受けていたベルをフランが助けたかたちになるというのに、ベルは「てんめー戦えよっ!!」とフランをおもいっきり蹴ります。
攻撃を喰らってダメージ受けていたことすらフランが匣兵器をを出さなかったせいにするベル。
さすが王子。わがままです。理不尽です。
素直にお礼が言えないあまのじゃくというよりはベルにとってはこれが当然の理屈なんでしょうか?(ツンデレのデレがみつけられない…苦笑 もしこれが獄寺くんか犬あたりだったならツンデレ判定確実なんだけどなぁ。笑)
そんなベルに対してフランはさらっと流して、正直なところボスの強さを見てみたかったのだと語ります。
「ヴァリアー内暴力すさまじいし、いつも威張ってるけど本当に強いのかなーって思うんですー」
…あぁ、まあそりゃ…、手を滑らして肉が食べれないって駄々捏ねるような人だもんねぇ…!(ばくしょう)
ヴァリアー内暴力…家庭内暴力みたいな言い方にも笑いました。
ヴァリアーは仲良し家族!大黒柱XANXUSのドメスティックが日常風景です(…仲良し?/笑)
そんなんが日常茶飯事だと、外身がどうであれ、ちょっと威厳とか風格とかどっかに逃げ出してっちゃうかもしれません(苦笑)
フランは新人だからまだボスの闘う姿を見たことがなんですかねぇ?…ボスは強いんですよー10年前ツナも辛酸を嘗めさせられたものです。まぁ結局ボスが凍り漬けされましたが
「弱かったらオレがとっくに寝首かいてるっての」と言うベルに、でもフランがXANXUSとジルのどちらが強いか見てみたくないかと返し、その言葉には考えこんだベルが出した結論は
「同感♪」
チシャ猫のようにニッと笑うのでした。
さて、その頃の他幹部達は…
東:スクアーロは未だに大漁の敵に囲まれ戦いつつ城の現状を気にしています。
城:ルッスーリアの通信機は瓦礫の下で壊れ、瓦礫からは血を流した腕一本とすぐそばにルッスーリアのサングラス…
北:レヴィはこちらも一人敵を相手取り、息を切らせつつ心はXANXUSの安否ばかりが気にかかっている様子です。
XANXUSへ応答を呼び掛けているところに背後からの攻撃を受けますが、自らも巻き添えにして雷の炎で焼き、それでも尚、XANXUSへと呼び掛け続けます。
…そんなレヴィの必死な叫びに、しかし当のXANXUS様は。
「るせえっ」
一言とともに指でプチッと通信機を潰してしまわれました。
(…レヴィの熱く深くウザい敬愛の心はボスにとっては羽虫のごとき扱いのようです…/苦笑)
そんなXANXUSを空から見下ろすジルとオルゲルト。
お仕えする主に相手の紹介をするのも執事の仕事とばかりにオルゲルトがわざわざXANXUSさんの紹介をしてくださいます。
「ヴァリアーのボスにして、かつてボンゴレの十代目に最も近いと言われた男…XANXUS!!!」
椅子に腰かけたまま眼光鋭く2人を睨み付けるXANXUS様…前髪を下ろしたからでしょうか、10年前より若返ってるようにさえ見えますよ!(こっちのほうが好みv/←誰も訊いてない)
ジルに色々言われてもリアクションの薄いXANXUS。穏やかに瞳を閉じて始終無言、指先一本クイクイッとするその態度にジルは「カッチーン」
オルゲルトはジルが動くまでもないと巨雨象の『大地の鉄槌』でXANXUSを攻撃します。
抵抗する間もなかったその攻撃にXANXUSはあっさり潰されただろうとはしゃぐジル。一方、何か妙だと警戒するオルゲルト。
よく見れば、何故か巨雨象の攻撃はXANXUSの一歩手前で止まっており、本人は全くの無傷状態。
触れることなく止めただと!?と驚くオルゲルトの目の前で象はピキピキと固まって崩れて行きます。その正体に考えを巡らす前にまたもやXANXUSの傍を動く謎の影を見つけるのでした。
そんなオルゲルトの思考が整理されるより前に、漸く口を開いたXANXUSさん。
「まあゆっくりしてけや」
(XANXUS当社比で)穏やかなその科白、…でも同時に輝くその右手。
オルゲルトもXANXUSを嘗めてかかっていたジルも言葉もなく冷や汗をかく他ありません。
「沢田綱吉の名をほざいた以上、てめーらはここで――」
「かっ消す!!!」
巨雨象のその巨体をなんなく粉々に吹き飛ばすその憤怒の炎の凄まじさ!
これぞボンゴレ独立暗殺部隊・ヴァリアーを統べる男、XANXUSであります!
…はぁ。(熱い吐息) …ボス、かっこいい…。
肉や家庭内暴力のように変わらない面もありますが、それでもこの10年でなにやら素敵な方面に成長なさったようで大変満足感に満ちております。
同じ無言でもリング争奪戦の頃と比べて大分穏やかいうか大人げというか。
あの頃が父親(九代目)への反抗期真っ盛りで荒んだ不良少年(笑)のようだったのに対し、雰囲気が静かで精神的な余裕を感じます。
XANXUSの象徴ともいえる『憤怒』も、常に瞳の奥にギラギラとたぎらせていたような怒りから、直前までそれと相手に悟らせない静かな怒りに変化しているかんじがして…
これがツナと闘った結果のXANXUSさんの変化かと思うと大変感慨深いです。(超重要事項)
ジルがツナの話題に触れた時のXANXUSさんの反応(そっと目を瞑ったアレ)は、脳裏に沢田綱吉を思い浮かべたに相違ない!!
かつて自分が負けた14歳の少年…そして、この10年の月日を通して認めた24歳のドン・ボンゴレを。
…え?夢見すぎ? ――そんなことありませんよ!
10年の間にXANXUSさんはあの時ツナに負けた事実をしっかり自身のなかで整理して受け止めているのでしょう。内心では絶対にツナのことを認めていると思います。
ジルに指摘されてもあくびで返したあの余裕の態度こそがその証拠でしょう?(にっこり)
認めているからこそ、他人(敵)にその名を軽々しく口にされるのが許せない。そんな「かっ消す!!!」だと思います!
…ところでXANXUSさんの死ぬ気の炎の属性はなんなのかなぁ…?
ここまでリング守護者はみんなリング通りの属性だったので、やっぱりXANXUSさんは大空属性か…?
だとするとXANXUSさんの匣兵器で大空属性の特徴が判明するのかしら…象を固めたのは匣兵器の能力っぽいけれど…
それとも実はあれはXANXUS版死ぬ気の零地点突破だったりするのかな!(石化ではなく氷結状態だったとか。憤怒の炎での零地点突破だと炎全部を氷漬けにせずドライアイスみたいに凍らせるってかんじで)
あと、XANXUSさんの格好よさ・大人げな成長っぷりと反比例して、しみじみジルが小者くさくなってきてますね…ホントはオルゲルトの方が実力があったりしてー?とか考えるくらい小者っぽい。
ベル戦は不意討ち勝利だししかもそれも結局フランの幻覚だし。オルゲルトは気付いた違和感も気付かず勝ったと笑ってたし。…ペラペラおしゃべりがすぎるのと、慢心しすぎてる態度のせいでしょうが…なんだかなぁ(苦笑)